Last Updated on 2021年10月27日
2021年から話題となっている、
唯一無二のデジタル資産である
NFT(Non-Fundible Token)の売買で税金が課されるタイミングを
解説します。
- NFTの売買で税金が課されるタイミングはいつ?
- NFTの経費はどんなものがある?
- NFTの所得区分は?
*2021年10月現在、国税庁から見解は出ておりません。あくまでいち税理士の見解となりますこと、ご了承ください。
*ここで説明しているのは「個人の所得税」です(法人は考慮しておりません)。
目次
NFTの課税タイミング
NFTを暗号資産で購入したとき
「買ったときに課税されるなんて!?」
と思われる方も多いかもしれません。
しかし、
「暗号資産で商品(NFT)を購入した」
場合、
「一旦日本円にして、その日本円で商品(NFT)を購入した」
とみなされます。
したがって、
ETHでNFTを購入した場合、
ETH購入からNFT購入までに
ETHが値上がりしていたら、
通常の「利確」と同じ状況になるのですね。
例えば、
1ETH = 40万円のときに2ETH(80万円相当)を購入し、
その後1ETH=50万円のときに2ETH(100万円相当)のNFTを
購入した場合には、
その間の値上がり益20万円((50万円 – 40万円) * 2ETH )
が課税対象となります。
購入のタイミングはウォレット等の履歴から確認できますので、そのときのレートと合わせて把握しておきましょう。
NFTを売却したとき
NFTを売却して、売却益が出ている場合も課税タイミングとなります。
そのときの利益計算は、
NFTの売却額 – NFTの取得価額(いずれも日本円相当)
となりまます。
なお、クリエイターさんがNFTを自分で作って
販売した場合には、売却額がそのまま利益となります。
NFTゲームで暗号資産を稼いだ場合
NFTゲームで暗号資産を稼げる場合があります。
例えば、有名なところで言うとAxie Infinityですね。
AXSやSLPという暗号資産が稼げます。
この場合は、
AXSやSLPを稼いだ時点が課税タイミングとなります。
つまり、AXSやSLPを稼いだ時点がわからないと
日本円相当の額が把握できないのですね。
Axie InfinityのSLPの場合、画面を見ても「いつ」稼いだか
が確認できないため(残高のみ表示)、
Excel等で別途管理する必要があると考えられます。
NFTの経費はどんなものがある?
NFTの経費には、次のものが考えられます。
これらは、上記で説明した収入から差し引くことができます。
ただし、プライベート兼用である場合には、
合理的な基準(PCであれば利用時間など)で按分する必要があります。
- 取引のためのGAS代
- ゲーム内でかかった費用(例:Axie InfinityのBreeding、Scholarshipの費用など)
- NFT取引を行うためのPC購入費
- NFT取引を行うための書籍・セミナー代
- NFTを販売するための画像編集ソフト購入費
- NFTの販売委託費用
NFTの所得区分は?
こちらはまだはっきりとしておりませんが、
- 譲渡所得
- 事業所得
- 雑所得
が候補として挙げられます。
譲渡所得は、コレクション的にNFTを売買する場合、
事業所得は、事業としてNFTを売買する、NFTを作って販売する場合、
雑所得は上記以外(副業など)の場合
が考えられます。
参考動画:
税理士である私も、Axie Infinityに挑戦しています。
まとめ
NFT(Non-Fungible Token)取引で税金が課されるタイミングを
解説しました。
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