AIからデータの操作が可能に。freee-mcpの始め方・できること

Last Updated on 2026年3月30日

2026年3月、クラウド会計freeeよりAIからfreeeのデータを操作をすることができるMCPサーバー「freee-mcp」の公開が発表されました。

本記事では、freee-mcpの始め方、できることを解説します。(注)

公式案内ページ:freee、OSSとして公開した「freee-mcp」のリモート版の提供を開始 | プレスリリース | corp.freee.co.jp

(注)2026年3月30日現在、freee-mcpには二種類(OSS版とリモート版)がありますが、より設定が簡単なリモート版を解説します。

必要なもの

  • freeeのアカウント
  • Claude.aiのアカウント(無料プランでも1つの接続までだったらOK)

(Claude.aiはAnthropic社が提供するAIツールです。2026年3月30日時点ではOpenAI社のChatGPT、Google社のGeminiはfreee-mcpが実装されていないようです)

freee-mcpの始め方

MCPサーバーと接続する

設定はとてもシンプルです。

Claude.aiのチャット画面を開き、「+」ボタン→「コネクタ」→「コネクタを追加」をクリックします。

「コネクタを管理」ボタンを押します。

コネクタの横の「+」から「カスタムコネクタを追加」をクリックします。

以下のように入力し、追加ボタンを押します。

(MCPサーバー接続のためのURLはfreeeの公式ページにも記載されています)

アイコンが追加されました!

まだ接続はされていないので、「連携/連携させる」ボタンを押して設定しましょう。

freeeのログイン画面がでてきますので、ログインIDとパスワードを入れてログインします。

アプリ連携の開始が案内されるので、事業所を確認して許可するをクリックします。

それぞれのツールが表示されます。初期設定ではすべて「承認が必要」(実行する前に手動で都度承認が必要)となっています。一部のツールを「ブロック」したり、「常に許可」を選ぶこともできます。

それぞれ意味するところは以下です。

🔑 認証・接続

ツール名種別説明
freee_authenticateAUTHOAuth認証を開始する。初回のみ必要。
freee_auth_statusGET現在の認証状態を確認する。
freee_clear_authDEL認証情報をリセットする。アカウント切り替えや再認証が必要な場合に使用。
freee_current_userGETログイン中のユーザー情報を取得する。
freee_server_infoGETMCPサーバーのバージョンや設定情報を確認する。

🏢 事業所管理

ツール名種別説明
freee_list_companiesGET連携している事業所の一覧を表示する。
freee_get_current_companyGET現在操作対象になっている事業所の詳細情報を取得する。
freee_set_current_companySET操作対象の事業所を切り替える。複数法人を管理する場合に必須。

⚙️ 汎用操作

ツール名種別説明
freee_api_list_pathsGET利用可能なAPIエンドポイントの一覧を取得する。何ができるか調べるときの起点。
freee_api_getGETデータを取得する。試算表・損益計算書・取引一覧・請求書・従業員情報などの参照に使用。
freee_api_postPOSTデータを新規作成する。取引登録・請求書の起票・経費申請などに使用。
freee_api_putPUT既存データを丸ごと上書き更新する。
freee_api_patchPATCH既存データを部分的に更新する。特定の項目だけ変更したい場合に使用。
freee_api_deleteDELデータを削除する。取引や請求書の取り消しなどに使用。

Agent Skillsをダウンロードする

freee-mcpを利用するにあたっては、前提となるスキル(手順書のようなもの)のダウンロードが必要です。以下のページからダウンロードができます。

https://github.com/freee/freee-mcp/releases

一番上のzipファイルをダウンロードしましょう。

Claude.aiの+ボタンからスキル→「スキルを管理」を選択します。

スキルの横の「+」→「スキルをアップロード」をクリックします。

先ほどのzipファイルをアップロードします。

スキルに「freee-api-skill」が表示されていればアップロード完了です!

これでfreee-mcpを使う準備は整いました。

freee-mcpで何ができるか

試しに簡単な指示を出してみましょう。

例えば、2026年までの2月までの損益の前期比較表をだしてくださいという指示をしてみます。

途中、承認を求められるので承認します。(これらは設定で変えられます)

以下のような説明とともに表が表示されます。(テストデータを利用、記事投稿用に数字は消しています)

以下のようなビジュアル化もやってくれます。これまでExcelやスプレッドシートにダウンロードして加工して作っていたグラフがAIツール上でみられるようになりました。

月次や戦略ミーティングなどでぱぱっとカスタマイズしたグラフを出せるのは大きいですね。

なお、先ほどのリストでもみた通り「POST」「PUT」(freeeのサーバーに書き込みをする)(例えば「伝票を起票」する、「請求書を複製する」など)もできます。

当事務所では記帳代行をしないため、使わない機能です。ただ、取引数の多い会社にとっては業務効率化を進めるための有効な機能になると考えています。

AIエージェント最大の課題「責任」

AIの進化によって便利になるのはとても良いことなのですが、私が非常に今気になっているのが「責任」の問題です。

AIエージェントの進化で業務自動化が進んだとしても、その「正確性」を担保するのは人間だからです。業務効率化できたとしても、責任は減らせません。

この一番の懸念点が、freeeの公式noteにも書かれていました。

https://note.freee.co.jp/n/n3dc93dc763fc

これまでSaaSは「人が使いやすいもの」が評価軸でしたが、今後は「AIが動かせるか、そして人が責任を取れるか」が重要になったということです。

コンテキスト(文脈)はまさしくそうで、freeeの前提知識だけでなく、その会社が属している業界特殊の処理や、積み重ねた歴史、文化があるので先ほどセットしたfreeeのスキルとは別に設定していく必要があるでしょう。

責任については、誰がいつ何を根拠に操作したかを検証できるようにしておく、ということですが、AIの処理をブラックボックス化させない仕組みは非常に大事と感じます。

ただ、「検証可能性」については今までも会計ソフトが電子帳簿保存法の対応等に沿って担っていたことかと思いますので、結局のところ人間が最後に責任を取るという意味では、人間の負担は変わっていません。

したがって「AIエージェントで処理して大量に処理する」流れには当事務所は今までも、今後も乗らない予定です。あくまで、顧問先に「テクノロジーを使って自社の分析をタイムリーに行い、未来の意思決定に役立ててもらう」、つまり「自走」をより有効にしていただく提案をさせていただければと思っています。

まとめ

freee-mcp(リモート)の始め方とできることを解説しました。

当事務所はこれまでfreeeの開発者向けメニューを使ってAPI経由でGASを使ってスプレッドシートと連携するなど、積極的に挑戦を重ねてまいりました。今回、プログラミングの知識がなくても誰でもこの機能に触れるようになったのは非常に喜ばしいことだと思っています。

気になる点はいくつか(機能の制限、時間)ありますが、以下の点が良いと感じました。

  • プログラムを書く必要がなく、「口語」で指示を出せる
  • freeeにあらかじめ備わっている帳票だけでなく「カスタマイズした帳票」を手軽に表示できる

引き続き、freee-mcpについては研究を重ねてまいります。