Last Updated on 2018年7月21日
以前よりは少なくなりましたが、取引に手形を利用する会社さんもまだまだ存在するのではないでしょうか。
業種的に手形処理をすることが慣行になっている場合もあります。
通常の会計ソフトであれば「仕訳」が分かっていれば処理ができますが、freeeやMFクラウドのような自動処理型の会計ソフトの場合、最初に少し工夫が必要になります。
今回はfreeeを例に説明します。
目次
受取手形は「口座」扱い
freeeでは「口座」の概念が重要になります。
freeeでいう「口座」とは、銀行口座だけではなく、クレジットカードやAmazonなどの外部サービスなど、お金の動きが発生するものを幅広く含みます。
受取手形は「口座」として処理する点がポイントです。
具体的には、受取手形口座の入金処理(支払通知書受取時など)、銀行口座への振替処理が必要となります。
受取手形の処理手順
手順1:受取手形口座を作成する
事前準備として、freee上に受取手形口座を作成します。
口座→口座を登録→その他の決済口座を登録
口座名称(「受取手形口座」など)を設定し、口座を登録します。
決算書の表示名がそのままでは「現金」となってしまうので、受取手形口座の表示名を「受取手形」に変更します。
設定→勘定科目→受取手形口座
手順2:受取手形口座への入金処理(支払通知書受取時)
通常得意先から「売掛金のうち、○○円は手形で支払います」という「支払通知書」が通常送られてくるはずです。
支払通知書に従い、手形支払分を受取手形口座へ入金処理します。
取引→取引を登録→取引(収入・支出)タブ
なお、過去に登録した未決済取引を消し込む場合には手形売上となった金額を下記のように入力します。
手形入金処理を行うと、トップページの受取手形口座も残高が更新されます。
この時仕訳上は、
借方)受取手形口座 貸方)売掛金
となり、売上債権の一部が受取手形口座へ振り返られます。
手順3:受取手形分が銀行口座に入金した時
受取手形分の売上が銀行口座に振り込まれた時には、「口座振替・カード引き落とし」のタブで、
振替元口座に「受取手形口座」、振替先口座に入金した銀行口座を選択します。
これによって、口座間(受取手形口座→銀行口座)の振替が処理されます。
この時仕訳上は
借方)銀行口座 貸方)受取手形口座
となり、
銀行口座が増えた分が同額受取手形口座より減額されます。
まとめ
freeeで受取手形を処理する場合の手順をまとめました。
今回は受取手形ですが、支払手形も逆処理で行うことができます。
freeeはシステマチックに作り込まれているので、最初の設計が肝心です。
新しい処理が出てきた場合には手順を慎重に確認してから行うようにしましょう。